もくじ
この手順書について(部品一覧・つまずきやすい3点)
はじめに:自作PCって、なにをするの?
準備(静電気・道具・ネジの見分け方)
全体の流れと、マザーボードの各部
CPU を付ける(三角の印とレバー)
純正クーラーを付ける(グリスは塗布済み)
メモリと M.2 SSD
ケースに入れる(I/Oシールド・スタンドオフ・電源)
電源ケーブルをつなぐ(24ピンと4ピン)
ケース前面の細い配線(JFP1)
最初の電源投入と BIOS の確認
Windows 11 の導入と、Wi-Fi・Bluetooth の確認
映らないとき/BIOSが古いとき
仕上げ:3Dマップを動かして、性能を確かめる
うまくいかないときの手引き(症状べつ)
用語集
部品を買う:この構成で使える候補(楽天・この画面のみ)
① この手順書について(表紙)
部品を1つずつ買って、自分でパソコンを組み立てます。目標は、ブラウザで動く3Dマップ(14ページで開くようなもの)が、引っかからずに動く性能のPC を作ることです。
この構成でどこまで動くか。
CPUに内蔵されたグラフィックス(Radeon Graphics)だけで、ブラウザの3Dマップ(WebGLで動くもの)は問題なく動きます 。
グラフィックボードは付けていないので、Steamの重い3Dゲームや、4Kでの動画編集をしたくなったら、あとから増設することになります。
このマザーボードにはPCIe x16スロットが1本空いているので、増設はできます。確信度:中(実機での測定はこれから)
使う部品(この手順書で組む構成)
部品 型番 この手順書で関係するところ
マザーボード MSI B550M-A PRO(MicroATX=大きさの規格) 4ページ以降すべて
CPU AMD Ryzen 5 5600GT BOX(クーラー付属) 5・6ページ
メモリ シリコンパワー DDR4-3200 16GB×2 7ページ
SSD Lexar NM610 PRO 1TB(M.2 NVMe=板ガム型の高速SSD) 7ページ
電源 ASRock PRO-650B(650W・奥行き140mm) 8・9ページ
ケース ZALMAN T3 PLUS(MicroATX) 8・10ページ
OS Windows 11 Home パッケージ版 HAJ-00094(USB付) 12ページ
周辺 K120キーボード/M220マウス/USB Wi-Fi+Bluetooth/FUNLOGY プロジェクター 11〜14ページ
読み方
ページの順番どおりに進める。飛ばさない。
図はすべて手描きの線画 です。実物と細部の形は違います。位置関係と手順を見るために使ってください。
点線の四角は写真をあとで貼る枠 です。組み立てながら同じ場面を撮っておくと、次に組むときの自分用の記録になります。
知らない言葉が出てきたら16ページの用語集 へ。2ページには部品の役わりと、よく出る言葉をまとめてあります。
確信度の表示:確信度:高 =メーカー公式資料で確認済み 確信度:中 =一般的な作法・製品ページの記載 確信度:低 =未検証
この構成でつまずきやすい3点(先に読んでください)。
① CPUの補助電源は8ピンではなく4ピン (MSI公式マニュアルの内部コネクタ一覧「1x 4-pin ATX 12V power connector」)。
② このマザーボードにFlash BIOS ボタンは付いていません (公式マニュアルの背面端子一覧・MSIサポートページのどちらにも記載なし)。BIOS更新は画面が出る状態で行う M-FLASH だけです。
③ BIOS (マザーボードに入っている基本ソフト=「知っている部品の名簿」。2ページ)が古いと動きません。Ryzen 5 5600GT に対応するのは 7C96v2B 以降 (MSIのCPU対応表)。ただし7C96v2Bは2023年5月公開で、いま売られている個体はまず新しいので、当たる確率は高くありません。当たった場合の0円の直し方は13ページ。確信度:高
もくじ
この手順書について
はじめに:自作PCって、なにをするの?
準備(静電気・道具・ネジ)
全体の流れとマザーボードの各部
CPU を付ける
純正クーラーを付ける
メモリと M.2 SSD
ケースに入れる
電源ケーブル(24ピンと4ピン)
ケース前面の細い配線
最初の電源投入と BIOS
Windows 11・Wi-Fi・Bluetooth
映らないとき/BIOSが古いとき
仕上げ:3Dマップで性能を確かめる
うまくいかないときの手引き
用語集
自作PCを組み立ててみよう — 1 / 16
② はじめに:自作PCって、なにをするの?
やることは「はめる・挿す・ネジで止める」の繰り返しです。はんだ付けも、線を自分で作ることもありません。
使う工具はプラスドライバー1本 。プラモデルより部品が少なく、細かい塗装もありません。
8つの部品が、それぞれ何をするのか
部品 役わり たとえると
マザーボード すべての部品を挿して、つなぐ土台 みんなが座る座席表つきの台紙
CPU 計算する。パソコンの速さの中心 頭脳
CPUクーラー CPUを冷やす。無いと熱で止まる 頭にのせる扇風機
メモリ いま使っているデータを一時的に置く 作業机の広さ 。電源を切ると消える
SSD Windowsやデータをしまう 本棚 。電源を切っても消えない
電源ユニット コンセントの電気を、部品が使える電気に変える 変圧器
ケース 部品を守る・風を通す・運べるようにする 箱
Windows パソコンを動かす基本のソフト OS=土台のソフト
よく出てくる言葉(ここだけ先に覚える)
言葉 意味
BIOS (バイオス)マザーボードの中に入っている小さなソフト。「知っている部品の名簿」 だと思ってください。名簿に無い新しいCPUを挿すと、画面すら出ません(13ページ)
ピン /ピンヘッダ 基板から生えている細い金属の針と、その並び。ケースのスイッチなどをここに挿します(10ページ)
スタンドオフ マザーボードを底板から浮かせる六角の柱。直接置くとショートします(8ページ)
M.2(エムドットツー) 板ガムのような形のSSD。ケーブルを使わず基板に直接挿します(7ページ)
ショート 電気が通ってはいけないところに流れること。部品が壊れる原因
部品の「相性」は4つだけ
①ソケット (CPUとマザーボードが同じ AM4 か)/②規格 (メモリはDDR4か、SSDは M.2 2280 か)/
③大きさ (ケースが「MicroATX対応」「ATX電源対応」か)/④電源の容量 (今回の構成は実測150W前後。500W以上で十分)。
この4つが合っていれば、メーカーが違っても動きます。
「壊してしまわないか」が心配な人へ
多くの失敗は「動かない」だけで、壊れません。 挿し忘れ・挿す場所ちがいは、直せばそのまま動きます。
本当に取り返しがつかないのは CPUのピンを曲げること の1つだけです。だから5ページだけは、ゆっくりやってください。
よくある失敗は3つ。①静電気 ②挿し込みが足りない ③ネジの締めすぎ 。どれも防ぎ方を3ページに書いてあります。
迷ったら、手を止めて写真を撮る 。あとで元に戻せます。
1日で終わらせなくていい
区切り 内容 目安
その1 3〜7ページ:道具をそろえ、机の上でCPU・クーラー・メモリ・SSDを付ける 1〜2時間
その2 8〜11ページ:ケースに入れて配線し、電源を入れる 1〜2時間
その3 12ページ以降:Windowsを入れて、設定する 2〜3時間(待ち時間が多い)
どこまでできたら「成功」か。
①電源を入れてBIOSの画面が出る → ②Windowsが起動する → ③3Dマップがカクつかずに動く 。
この3つが通れば完成です。①がいちばん嬉しい瞬間です。
自作PCを組み立ててみよう — 2 / 16
③ 準備(静電気・道具・ネジ)
場所と道具
いるもの 補足
プラスドライバー(2番) 先が磁石だとネジを落としにくい
広い机と明るい照明 マザーボードの箱を作業台にする
小皿・空き箱 外したネジを置く。M.2のネジは特に無くしやすい
USBメモリ GIGASTONE BIOS更新が必要になったときだけ使う(13ページ)
スマホ 配線を撮っておくと元に戻せる。手順書の写真にもなる
安全のための約束(3つだけ)
部品を触るときは、電源コードを必ず抜く。 スイッチを切るだけでは基板に電気が残っています。抜いてから10秒待つと確実です。
金属の角で手を切らないように。 ケースの内側は切りっぱなしの縁があります。軍手は静電気が出るので、素手でゆっくり。
飲み物を机に置かない。 こぼすと一発で終わります。
静電気対策(最初にやる)
作業の前に、塗装されていない金属 (ドアノブ、ケースの骨組み)を素手で触る。席を立って戻ったら、そのつど繰り返す。
じゅうたんの上・セーター姿で作業しない。基板はふちを持つ (裏の部品や金色の端子をこすらない)。
部品は使う直前まで静電気防止袋(銀色の袋)から出さない 。
メーカーの注意書き(MSI 公式マニュアル 安全情報より要約): 静電気防止バンドが望ましい。無ければ金属に触れて放電してから扱う。基板は端を持ち、電源を入れる前にネジや金属片が落ちていないか確認する。確信度:高
ネジの見分け方
袋から全部出して種類ごとに小皿へ 。長さより「太さと山の粗さ」で見ます。
A 太くて山が粗い(インチネジ) マザーボード固定・電源・ケースの側板 B 細くて山が細かい(ミリネジ) 2.5インチSSD・ケースファン C 米粒くらいの極小 M.2 SSD の固定(1本だけ・無くさない) D スタンドオフ(六角の柱)=マザーボードを底板から浮かせる部品 上:マザーボードのネジを受ける(メス) 下:ケースの底板にねじ込む(オス) ⚠ マザーボードのネジ穴が無い場所の柱は必ず外す(裏がショートする) 迷ったときの決め方 ① 2〜3山ぶん指で回してみる ② 抵抗があったら違うネジ。工具で回さない 図1 ネジの見分け方(実物を並べて比べる)
ケースに必要なネジは同梱されています。回らないときは無理に回さず、別の種類を試す のが鉄則です。確信度:中
02-screws.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:ネジを種類ごとに小皿へ分けたところ
自作PCを組み立ててみよう — 3 / 16
④ 全体の流れと、マザーボードの各部
道具と場所 の準備 1 部品の 到着確認 2 机の上で組む CPU→クーラー →メモリ→SSD 3 ケースに入れる I/O板→基板 →電源 4 配線 24ピン・4ピン 前面スイッチ 5 最初の電源投入 BIOSが出るか 6 Windows 11 を入れる 7 仕上げ 3Dマップで確認 8 ★ 6 で画面が出るまで、ケースのフタは閉めない(やり直しが楽) 図2 組み立ての流れ(この順にやる)
いちばん大事な進め方: 机の上でCPU・クーラー・メモリ・SSDまで付けてから、ケースに入れます。ケースの中で細かい作業をすると手が入りません。
背面I/O 10 CPU ソケット 1 A1 B1 2 3 4 6 7 5 PCIe(今回は使わない) SATA(使わない) JAUD1 JUSB1 JUSB2 JUSB3 SATA JFP1 9 8 各部の名前 1 CPU ソケット(▲印は左手前) 2 DIMMA1/DIMMB1=メモリ2本 3 ATX_PWR1=電源24ピン 4 CPU_PWR1=CPUの補助電源(4ピン) 5 M2_1=SSD(縦向き・1本だけ) 6 CPU_FAN1=クーラーのファン 7 SYS_FAN1=ケースファン 8 JFP1=前面スイッチとランプ 9 JAUD1/JUSB1/JUSB2/JUSB3=前面の音とUSB 10 背面I/O(HDMI・USB・LAN) ※ 背面端子(HDMI・USB)が左に来る向きで描いてある。実物も同じ向きに置いて見比べる。 ※ 基板の上にも白い文字で CPU_PWR1・DIMMA1 などと印刷されている。迷ったら基板の文字を読む。 図3 マザーボード MSI B550M-A PRO の各部(配置はMSI公式マニュアルによる)
この図の名前(CPU_PWR1、DIMMA1 など)は、マザーボードの基板にも白い文字で印刷されています 。迷ったら基板の文字を読んでください。
03-board.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:箱の上に置いたマザーボード全体
自作PCを組み立ててみよう — 4 / 16
⑤ CPU を付ける(三角の印とレバー)
① レバーを横にずらして上げる 左手前の▲印を覚える ② ▲どうしを合わせ、真上から置く 押し込まない。自重で落ちる ③ レバーをゆっくり下ろす 最後に少し力が要るのは正常 図4 CPU の向きとレバー(三角の印を合わせる)
手順
ソケット横の金属レバーを、横に少しずらしてから上に起こす (垂直まで)。
CPUを箱から出す。裏の金色のピンには絶対に触らない 。側面をつまんで持つ。
CPUの角の▲印 と、ソケットの角の▲印 を同じ側に合わせる。
真上からそっと置く。押し込まない。 向きが合っていれば自重で沈む。
レバーをゆっくり下ろす。最後に少し力が要るのは正常 。
ここだけは慎重に。 ピンが曲がると修理できません。「押し込む」感触が出たら必ず手を止めて、持ち上げて向きを確かめる。
豆知識: AM4ソケットは「ZIF(力を入れずに挿す)」という仕組みで、レバーが上がっていればCPUは自重で入ります。入らないのは、向きが違うか、レバーが十分上がっていないかのどちらかです。確信度:高
04-cpu-mark.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:ソケットの▲印とCPUの▲印を合わせたところ
自作PCを組み立ててみよう — 5 / 16
⑥ 純正クーラーを付ける(グリスは塗布済み)
グリス: Ryzen 5 5600GT BOX に付属するクーラーは、底面に灰色のグリスがあらかじめ塗ってあります 。拭き取らない・買い足さない。透明な保護フィルムが貼ってあれば剥がします。確信度:高(AMD純正クーラーの仕様)
A クリップ式(黒い枠をそのまま使う) クーラー ① 片側のツメに金具を掛ける ② 反対側を掛け、レバーを倒す B ネジ式(黒い枠を先に外す) クーラー ① 枠(リテンション)をネジ2本×2で外す ② 対角の順に少しずつ、4回に分けて締める ★ どちらが入っているかは箱を開けて確かめる。グリスは底面に塗ってある(拭き取らない)。 ★ ファンのコードは CPU_FAN1(ソケットの右上・4ピン)へ。届く向きで載せる。 図5 純正クーラーの付け方(AM4は2方式ある)
付けるとき
箱を開けて、クリップ式(金具とレバー)か、ネジ式(4本のネジ)か を確かめる。
クリップ式:マザーボードの黒いプラスチック枠はそのまま 。片側のツメに金具を掛け、反対側を掛け、レバーを倒す。
ネジ式:黒い枠を先に外す (ネジ2本×2)。クーラーを載せ、対角の順に少しずつ 4回に分けて締める。
クーラーの電源コードを CPU_FAN1 (4ピン・ソケットの右上)に挿す。
クーラーを軽く左右に揺すって、ぐらつかない ことを確認する。
MSI 公式マニュアルの注意: 「ネジ式のヒートシンクを取り付ける場合は、先に固定枠(リテンションモジュール)を外すこと」。確信度:高
向き: コードが CPU_FAN1 に無理なく届く向きに載せます。一度付けてから回すと、グリスがずれて付け直しになります。予備のグリスはありません。 いったん外すと塗り直しが必要になります。付け直す可能性が心配なら、小袋のCPUグリス(400円前後)を1つ用意しておくと安全です。
05-cooler.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:クーラーを固定し、コードをCPU_FAN1に挿したところ
自作PCを組み立ててみよう — 6 / 16
⑦ メモリと M.2 SSD
このマザーボードはスロットが2本だけ。16GB×2枚は「両方」に挿す。 DIMMA1 DIMMB1 ① 両端(または片端)の白いツメを外側に開く ② メモリの切り欠きとスロットの出っぱりを合わせる (逆向きには入らない) ③ 両端を親指で同時に、カチッと鳴るまで押す ④ ツメが自分で閉じ、2枚が同じ高さになれば正解 起動しない原因の第1位が差し込み不足。 「押しすぎかな」と思うくらいでちょうどいい。 切り欠きは真ん中より少し左寄り(左右対称ではない) 図6 メモリを挿す位置(2枚挿しは両方のスロット)
スロットの数: MSI B550M-A PRO の DDR4 スロットは 2本(DIMMA1/DIMMB1) 、最大64GBです。4本ある機種のような「1本飛ばしで挿す」判断は不要で、16GB×2枚を両方に挿せば自動的にデュアルチャネル になります。確信度:高(MSI公式仕様)
06-memory.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:メモリ2枚を挿し、ツメが閉じた状態
横から見たところ スロット ネジ穴 ① 30度くらいの角度で奥まで挿す ② 押し下げて 小さいネジで止める(軽く) ★ ネジは先に外して皿に置く(最も無くしやすい部品)。 ★ M2_1 は CPU の下・縦向きのスロット(図3を参照)。基板の表裏を間違えない(部品面が上)。 図7 M.2 SSD の挿し方と固定
M.2 スロット: このマザーボードの M.2 は M2_1 の1本だけ (2242/2260/2280 対応、B550ではPCIe 4.0)。Lexar NM610 PRO は 2280(長さ80mm)なので、いちばん遠いネジ穴を使います。確信度:高(MSI公式仕様)
06-m2.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:M.2 SSDを挿してネジ止めしたところ
自作PCを組み立ててみよう — 7 / 16
⑧ ケースに入れる(I/Oシールド・スタンドオフ・電源)
ケースの底板(マザーボードを載せる面) 六角の柱(スタンドオフ)6か所 I/O ① 先に I/Oシールド(銀色の板)を ケースの内側から「パチン」とはめる ⚠ 忘れると基板を外してやり直し ② 柱の位置とマザーボードの穴が 合っているか目で確認(6か所) 穴の無い所の柱は外す ③ 端子を I/Oシールドの穴に通しながら 斜めに入れて置く ④ 仮止め6本 → 対角の順に本締め 手応えが出たら止める(締めすぎない) 図8 ケースへの取り付け(I/Oシールドとスタンドオフ)
順番
ケースの両側のパネルを外す (背面のネジ)。裏側も外して、配線を裏に通せるようにする。
I/Oシールド(銀色の板)を内側からはめる 。四隅を押すとパチンと入る。先にやる 。
スタンドオフ(六角の柱)の位置を、マザーボードの穴と見比べる。穴の無い所の柱は外す 。
端子をI/Oシールドの穴に通しながら基板を置き、6本のネジで仮止め → 対角の順に本締め 。
電源ユニットをケース下部に入れ、背面から太いネジ4本で固定する。
電源の向き: ケースの底に通気の穴とフィルターがあればファンを下向き 、無ければ上向きにします。ASRock PRO-650B は奥行き140mm・120mmファン。ZALMAN T3 PLUS は ATX電源対応なので、ドライブケージを外さずに入るはずです。確信度:中(実測は組むときに確認) 入らなければドライブケージをネジで外します(3.5インチHDDは使いません)。
やりがちな失敗: I/Oシールドを入れ忘れる/柱の位置がずれたまま無理にネジを回す/ネジを締めすぎて基板を反らせる。手応えが出たら止める 。
07-case.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:ケースに固定したマザーボードと電源
自作PCを組み立ててみよう — 8 / 16
⑨ 電源ケーブルをつなぐ(24ピンと4ピン)
A 24ピン(いちばん太い束)→ ATX_PWR1 ツメ(ラッチ)がカチッと鳴るまで押す。斜めに入れない。 B CPUの補助電源 → CPU_PWR1 電源から出ているのは「4+4ピン」。このマザーボードの受け口は4ピンだけ。 片側(4ピン) もう片側 CPU_PWR1 基板側(4ピン) ・2つを合体させて8ピンにしない(入らない) ・両方あてがってみて、すっと入る方を使う ・使わない方は結束バンドでまとめて逃がす ・24ピンと4ピンの両方を挿す。4ピン忘れが多い 図9 電源ケーブルの挿し場所(★このマザーボードはCPU側が4ピン)
この機種でいちばん間違えやすいところ。 ASRock PRO-650B から出ている CPU用ケーブルは EPS 12V 4+4ピン ×1 (EPS=CPU専用の電源ケーブル。4ピン2組に分かれる)(ASRock公式仕様)。いっぽう MSI B550M-A PRO の受け口 CPU_PWR1 は 4ピン (MSI公式マニュアル)。2つを合体させて8ピンにしても挿さりません。片側4ピンだけを挿します。 確信度:高
つなぐもの(この4本だけ)
# ケーブル 挿す場所 目印
1 24ピン(いちばん太い) ATX_PWR1(基板の右端) ツメがカチッと鳴るまで
2 4+4ピンのうち片側4ピン CPU_PWR1(基板の左上) すっと入る方を使う。逆向きは入らない
3 CPUクーラーのファン CPU_FAN1 6ページで挿し済み
4 ケースファン SYS_FAN1 ファン端子はここ1つだけ (下の注意)
SSDはM.2なのでSATAケーブルも電源ケーブルも不要 です。PCIe補助電源(6+2ピン)も使いません。余ったケーブルは束ねて裏側へ逃がします。
ケースファンは2基、基板の端子は1つ。 このマザーボードのファン端子は CPU_FAN1 と SYS_FAN1 の2つだけで、ケースファン用は SYS_FAN1 の1つです。T3 PLUS には120mmファンが2基付いているので、①1基だけつなぐ(展示用途ならこれで十分)②分岐ケーブル(数百円)で2基つなぐ のどちらかにします。確信度:中(端子数はMSI公式図で確認。ファン側の端子形状は現物で確認)
安全: 電源ユニット背面のスイッチは、配線が全部終わるまで「○(OFF)」のままにしておきます。
08-power.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:24ピンと4ピンを挿したところ(両方が見える角度で)
自作PCを組み立ててみよう — 9 / 16
⑩ ケース前面の細い配線
JFP1(前面スイッチとランプ・9本+欠け1本) 2 POWER LED + 1 HDD LED + 4 POWER LED − 3 HDD LED − 6 POWER SW 5 RESET SW 8 POWER SW 7 RESET SW 10 穴なし 9 (予備) 上段 下段 ・スイッチ(SW)2本は向きが無い。ランプ(LED)だけ+−の向きがある(白い線が−) ・必ず要るのは POWER SW だけ。ランプは後回しでよい ・10番はピンが無い。ケーブル側の塞がった穴と合わせると向きが決まる 前面USBなど:青くて大きい端子=JUSB3(USB3.0)/小さい9ピン=JUSB1(USB2.0×2)/音=JAUD1 図10 ケース前面の細い配線(JFP1 のピン配列) ピンの並びは MSI 公式マニュアル(B550M-A PRO / A520M-A PRO)の記載どおり。
ZALMAN T3 PLUS の前面から出ている線
線 挿す場所 注意
POWER SW / RESET SW / HDD LED / POWER LED(細い線) JFP1 SWは向きなし。LEDは+−あり(白い線が−)
USB 3.0(青くて大きい端子) JUSB3 向きは1つだけ。ピンを曲げない
USB 2.0(小さい9ピン) JUSB1 10番の穴が塞がっている側で向きが決まる
HD AUDIO(マイク・ヘッドホン) JAUD1 使わないなら省略可
スピーカー(小さい丸いブザー・赤黒の線) JFP2 ケースの付属品に入っている。挿しておくと得をする (下記)
ブザーは「画面が出ないとき」の耳になります。 JFP2 に挿しておくと、起動のたびに音で状態を教えてくれます。短く1回「ピッ」=点検を通った合図 (画面が出ないのは映像側の問題)。鳴らない・長い音が続く=部品側の問題 (メモリかCPUを疑う)。これが分かるだけで、原因を半分に絞れます。確信度:中(音の意味はBIOSの種類で少し違う)
T3 PLUS の前面端子: USB3.0×1、USB2.0×2、マイク、ヘッドホン(製品仕様)。JUSB1(USB2.0コネクタ)1つで2ポート分をまかないます。確信度:中(ケースの製品ページによる)
電源を入れる前の最終確認
24ピンと4ピン の両方が挿さっている
メモリ2枚のツメが閉じている
CPUファンのコードが CPU_FAN1 に挿さっている
ケースの中に余ったネジや金属片が落ちていない
JFP1 の POWER SW が正しい2本のピンに掛かっている
フタはまだ閉めない
09-frontpanel.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:JFP1まわりの配線(拡大)
自作PCを組み立ててみよう — 10 / 16
⑪ 最初の電源投入と BIOS の確認
HDMI DVI-D PS/2 USB 3.2 USB 3.2 LAN USB 2.0 音声×3 プロジェクターはここ(いちばん端のHDMI)につなぐ ★ グラフィックボードは付けない。映像はマザーボードのHDMIから出る(CPUが5600GT=映像機能つきだから)。 ★ この背面に「Flash BIOS」ボタンはない(MSI公式マニュアルの背面端子一覧に記載なし)。 図11 背面端子とプロジェクターのつなぎ先
手順
プロジェクター(またはテレビ)をマザーボード背面のHDMI につなぐ。付属のHDMIケーブルは約1m。
キーボード K120 を背面USBに挿す。
電源コードをつなぎ、電源ユニット背面のスイッチを「I」にする。
ケース前面の電源ボタンを押す。
画面が出たら Delete キーを連打 して BIOS 画面へ入る。
BIOSで確認する
項目 正しい表示 違うときは
CPU AMD Ryzen 5 5600GT 型番が出ない → 13ページ
メモリ 32768MB(32GB) 16GBなら1枚が挿さっていない(7ページ)
ストレージ Lexar の名前が出る 出ない → M.2の挿し直し
BIOSバージョン 7C96v2B 以降 これより古い → 13ページ
CPU温度 放置で40〜50℃くらい 急に上がる → クーラーの密着を疑う
やっておく設定
A-XMP を有効 にする(メモリが本来の DDR4-3200 で動く)。入れた瞬間に起動しなくなったら 、電源を切って CMOS クリア(JBAT1 の2本をドライバーの先で5秒つなぐ)→ A-XMP は切ったまま使う。定格の 2666 でも展示には支障ありません。確信度:中(メモリがMSIの動作確認リストに載っているかは未確認)
Windows の USBメモリを挿し、起動順の1番目 にする。
F10 で保存して再起動。
10-firstboot.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:初めて映ったBIOS画面
自作PCを組み立ててみよう — 11 / 16
⑫ Windows 11 の導入と、Wi-Fi・Bluetooth の確認
ネット接続: 自宅で作業する間は有線LANをつないでおく と確実です(セットアップ中にネットを求められます)。
「このPCは Windows 11 の要件を満たしていません」と出たら。 TPM 2.0(安全のための小さな金庫。Windows 11 が必須としている)とセキュアブート(起動時に不正なソフトを弾く機能)が、BIOSで無効になっているのが原因です。BIOSに入って次の2つを入れてから、もう一度インストールします。 ① Settings → Security → Trusted Computing → AMD fTPM switch を「AMD CPU fTPM」 に ② Settings → Advanced → Windows OS Configuration → Secure Boot を Enabled に(起動モードは UEFI)確信度:中(MSIのBIOS世代によって項目名と場所が少し違います)
インストール
付属のUSBメモリを背面USBに挿して電源を入れる。「Press any key to boot from USB」でキーを押す。
言語=日本語 →「今すぐインストール」。
プロダクトキー を入力(パッケージ内のカード。捨てずに保管 )。
「Windows 11 Home 」を選ぶ。
「カスタム:Windowsのみをインストール」→ 未割り当ての1TB を選んで次へ。パーティションは作らなくてよい。
地域=日本、キーボード=Microsoft IME。画面の指示どおり進める。
デスクトップが出たらUSBメモリを抜く。
ドライバーと更新
Windows Update を「更新プログラムのチェック」で全部当てる(何度か再起動)。
MSI公式サイトから B550M-A PRO のチップセットドライバー を入れる。
AMD公式サイトから Radeon グラフィックスドライバー を入れる。
USB Wi-Fi アダプターと Bluetooth
有線LANを抜き、USB Wi-Fiアダプターを挿して自宅のWi-Fiにつながるか 試す。
続けてスマホのテザリング にもつながるか試す(外に持ち出すときはこれが頼りになる)。
設定 →「Bluetoothとデバイス」でBluetoothのスイッチが出るか 確認する。スピーカーを使うならここでペアリングまでやる。
「ドライバー不要」は出品者の表記で、まだ検証していません。確信度:低 つながらない場合は、付属CDではなくメーカー配布のドライバーをダウンロードして入れることになります。使う前に自宅で必ず試しておく こと(持ち出し先で初めて挿すのは危険)。
11-wifi.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:USB Wi-Fiアダプターでネットにつながった画面
自作PCを組み立ててみよう — 12 / 16
⑬ 映らないとき/BIOSが古いとき
電源ボタンを押した ファンは回る? 画面は出る? BIOS画面まで出た いいえ:電源の背面スイッチ「I」/24ピンと4ピンの挿し忘れ/JFP1のPOWER SWの位置 いいえ:HDMIがマザーボード側か/入力切替/メモリを挿し直す/EZ Debug LEDを見る いいえ:EZ Debug LED が CPU で止まる → BIOSが5600GTに未対応の可能性(下の表へ) EZ Debug LED:CPU=CPU未検出/DRAM=メモリ/VGA=映像/BOOT=起動ドライブ(MSI公式マニュアル) 図12 電源を入れて反応がないときの切り分け
BIOS が古くて 5600GT で起動しないとき
この機種に Flash BIOS ボタンはありません。 MSI公式マニュアルの背面端子一覧にも、MSIサポートページにも記載がありません(背面は HDMI/DVI-D/PS2×2/USB3.2×4/USB2.0×2/LAN/音声×3 のみ)。CPUを載せずにUSBメモリだけでBIOSを書き換える方法は、この基板では使えません 。確信度:高
※ 購入リストの「Flash BIOSボタンあり/USBメモリ GIGASTONE に MSI.ROM を入れて更新」は、この基板には当てはまりません。
そもそも、当たる確率は高くありません。
5600GT に必要な 7C96v2B は 2023年5月17日 の公開で、この基板は今も生産が続いています(最新BIOSは2026年8月)。
2023年5月より後に作られた個体なら、そのまま映ります 。古い在庫を引いたときだけの話です。確信度:中〜高(MSI公式のBIOS公開履歴とCPU対応表による)
お金をかけずに試す順番
順 やること 費用
1 組む前に、基板のBIOSチップのラベルを読む 。8本足の小さなICに E7C96AMS V2◯ のようなシールが貼ってある。V2B以上ならこの心配は消える 確信度:中 0円
2 CMOSクリア (設定を工場出荷に戻す。JBAT1の2本をドライバーの先で5秒)→ 最小構成 (メモリ1枚・SSDも外す)でもう一度。差し込み不足が原因のことが多い0円
3 画面が出て BIOS に入れるなら M-FLASH で更新 :別PCでMSI公式から最新BIOS(7C96…)を落とす→解凍→USBメモリ(FAT32)の一番上に置く→BIOSの「M-FLASH」→完了まで電源を切らない 0円
4 画面が出ないままなら、映像が出る古いCPU(Ryzen 4300G/4600G/4650G)を数時間借りる (知人のPCなど)。この3つは最初のBIOSから対応 していて映像も出るので、BIOS画面に入って更新できる。更新が済んだら5600GTに戻す。⚠ Ryzen 3600などGの付かないCPUは映像が出ないので使えない(グラフィックボードがあれば可)。3200G/3400Gはこの基板に非対応確信度:高(MSI公式CPU対応表) 0円
5 購入店とMSIのサポート窓口に相談 。無償対応の可否は聞いてみないと分からないが、聞くだけならタダ0円
6 (最後)ツクモ店頭のBIOS書き換え 2,200円(未入会2,750円・店頭のみ)。または映像の出る古いCPU(Ryzen 5 PRO 4650G など・中古1.3万円前後)を買って更新し、あとで売る。CPUを付け替えるとクーラーのグリスが崩れるので、グリス(数百円)も1本用意 有料
いきなり部品を買い足さない。 1〜2で直ることが多く、BIOSが原因と決まったわけではありません。
自作PCを組み立ててみよう — 13 / 16
⑭ 仕上げ:3Dマップを動かして、性能を確かめる
ブラウザで 3Dマップ (https://communitybankinzai.github.io/cbi-site/metaverse/?mode=musashiya)を開く。
空を飛んで動かしてみる。カクつかずに動けば、ねらった性能は出ています。
「🎮 操作のしかた」の下の表示を見る。
「💾 この端末に保存済み」に変わるまで待つ (約53MB)。この間にPCへ保存され、次からは通信が少なくて済みます。途中でタブを閉じない。
いったん閉じて開き直し、最初から「保存済み」と出る ことを確認する。
展示や貸し出しに使うときの設定: スリープなし/画面の電源を切らない/通知オフ/自動ログイン(netplwiz)/Windows Update の一時停止。電源を入れるだけで同じ画面が出る状態にしておくと、人に触ってもらうときに楽です。
12-saved.jpg 組み立て当日の写真をここに
写真:「💾 この端末に保存済み」と出た画面
自作PCを組み立ててみよう — 14 / 16
⑮ うまくいかないときの手引き(症状べつ)
この手順書のとおりに進めても動かないことはあります。まず落ち着いて、上から順に見てください。
ほとんどは「挿し込み不足」「挿す場所ちがい」「電源スイッチ」のどれかです。部品を買い足すのはいちばん最後です。
症状 まず見るところ 直し方
電源ボタンを押しても無反応 (ファンも光も動かない)電源ユニット背面のスイッチ/24ピンと4ピン/JFP1
スイッチを「I」に。24ピンはカチッと鳴るまで。4ピン(CPU_PWR1)の挿し忘れが最多 。JFP1のPOWER SWが正しい2本に掛かっているか(10ページの図)
ファンは回るが画面が出ない HDMIの挿し先/映す側の入力切替/メモリ
HDMIはマザーボードの端子 へ(11ページ)。プロジェクター側の入力を切り替える。メモリを抜いて挿し直す(カチッと鳴るまで)
EZ Debug LED の CPU が点いたまま CPU補助電源/CPUの取り付け/BIOSの版数
4ピンを挿し直す。クーラーを外してCPUのレバーを掛け直す。それでも駄目ならBIOSが古い可能性(13ページの0円手順へ)
DRAM が点いたまま メモリの挿し込み
1枚だけ 挿して起動 → 動けばもう1枚に入れ替えて確認。両方で駄目ならスロットを替える
VGA が点いたまま CPUの種類/ケーブル
CPUの型番末尾に G・GT が付いているか(付いていないと映像が出ない)。HDMIケーブルを替えて試す
BOOT が点いたまま SSD
M.2を挿し直してネジを締め直す。BIOSのストレージ欄にSSDの名前が出るか確認(11ページ)
BIOSは出るがメモリが16GBしかない 2枚目の挿し込み
ツメが両側とも閉じているか。押し込み不足がほとんど。それでも16GBならスロットを入れ替えて、メモリ側かスロット側かを切り分ける
A-XMPを入れたら起動しなくなった メモリの設定
CMOSクリア (=BIOSの設定を工場出荷の状態に戻すこと。電源コードを抜き、JBAT1の2本をドライバーの先で5秒つなぐ)。A-XMPは切ったまま使う。定格でも展示には支障なし
Windows 11 が「要件を満たさない」 BIOSのTPMとセキュアブート
AMD fTPM を有効、Secure Boot を Enabled(12ページ)。入れてからインストールし直す
Wi-Fi・Bluetoothが出てこない USBポート/ドライバー
別のUSBポートに挿し替える。Windows Update を全部当ててから再確認。出ないときはメーカー配布のドライバーを入れる
3Dマップがカクつく メモリ速度/ブラウザ/解像度
BIOSでA-XMPを有効(DDR4-3200で動かす)。ブラウザの「ハードウェアアクセラレーション」をON。AMDのグラフィックスドライバーを入れる。ほかのタブを閉じる
使っている途中で落ちる・再起動する CPUクーラー/温度
クーラーがぐらつかないか。CPU_FAN1に挿さっているか。BIOSで温度を見る(負荷をかけて85℃を超え続けるなら付け直し)
音が出ない 出力先の選択
Windowsの音量アイコンから出力先を選ぶ(HDMI=プロジェクター側か、背面の緑の穴か)
ケース前面のUSBが使えない JUSB1/JUSB3
10ページの図のとおり挿し直す。ピンが1列ずれていることが多い
それでも直らないとき
最小構成に戻す :CPU・クーラー・メモリ1枚・電源・HDMIだけ。SSDもケースの配線も外す。この状態でBIOSが出るかを見る。
出たら、1つずつ戻して 、どれを戻したときに再発するかを見る。原因はその部品か、その配線です。
出ないときは CMOSクリア (電源コードを抜いてJBAT1を5秒)。
それでも駄目なら、購入店かメーカーのサポートに連絡します。伝えること4つ :①部品の型番一式 ②どこまで進んでどうなるか ③EZ Debug LED はどれが点いているか ④すでに試したこと。これがあると一往復で話が進みます。
やらないこと: 原因が分からないまま部品を買い足す/通電したままケーブルを抜き挿しする/ネジを力任せに回す。
自作PCを組み立ててみよう — 15 / 16
⑯ 用語集(この手順書に出てくる言葉)
読んでいて分からない言葉が出てきたら、ここに戻ってください。( )内は、その言葉が出てくるページです。
言葉 意味
AM4(エーエムフォー) CPUを挿す穴の規格の名前。CPUとマザーボードのAM4どうしでないと物理的に挿さらない(1ページ)
MicroATX(マイクロエーティーエックス) マザーボードの大きさの規格。ケース側が「MicroATX対応」なら入る(8ページ)
ソケット CPUを置く、四角い穴のあいた台(5ページ)
レバー ソケット横の金属の棒。上げるとCPUが入り、下げると固定される(5ページ)
グリス CPUとクーラーのすき間を埋めて熱を伝える灰色のペースト。付属クーラーは塗布済み(6ページ)
リテンション ソケットの両脇にある黒いプラスチックの枠。クーラーを引っ掛ける部分(6ページ)
DIMM(ディム) デスクトップ用メモリの形。ノート用(SO-DIMM)は短くて挿さらない(7ページ)
デュアルチャネル メモリを2枚挿すと速くなる仕組み。このマザーボードは2本挿すだけで有効(7ページ)
M.2 / NVMe 板ガム型のSSDと、その高速な接続方式。ケーブル不要(7ページ)
2280 M.2 SSDの長さの表し方。22mm×80mm の意味(7ページ)
I/Oシールド ケースの背面にはめる銀色の板。端子の位置に合わせた穴があいている(8ページ)
スタンドオフ マザーボードを浮かせる六角の柱。位置が合わない柱は外す(8ページ)
ATX 24ピン 電源からマザーボードへ行く、いちばん太いケーブル(9ページ)
CPU_PWR1 / EPS CPU専用の補助電源。この基板は4ピン(9ページ)
JFP1 ケース前面の電源ボタン・ランプをつなぐピンの列(10ページ)
ピンヘッダ 基板から生えた細いピンの列の総称(10ページ)
POST(ポスト) 電源を入れた直後に、部品がそろっているか点検する動き。ここで止まると画面が出ない
BIOS / UEFI マザーボードに入っている基本ソフト。「知っている部品の名簿」。Deleteキーで画面に入れる(11ページ)
EZ Debug LED どこで止まったかを知らせる4つのランプ(CPU/DRAM/VGA/BOOT)(11・15ページ)
A-XMP メモリを本来の速さ(DDR4-3200)で動かす設定。MSIでの呼び名(11ページ)
CMOSクリア BIOSの設定を工場出荷の状態に戻すこと。JBAT1の2本を5秒つなぐ(13ページ)
M-FLASH BIOSを新しくする、MSIの更新機能。画面が出る状態でのみ使える(13ページ)
Flash BIOS ボタン CPUなしでBIOSを更新できるボタン。この基板には無い (13ページ)
fTPM Windows 11 が求める安全のしくみ。BIOSで有効にする(12ページ)
セキュアブート 起動時に不正なソフトを弾く機能。これもWindows 11 に必要(12ページ)
内蔵グラフィックス CPUの中に入っている映像機能。これがあるとグラフィックボード無しで画面が出る(1ページ)
WebGL ブラウザで3Dを表示するしくみ。今回の3Dマップもこれ(14ページ)
ドライバー(ソフト) 部品をWindowsで使えるようにする専用ソフト。工具のドライバーとは別物(12ページ)
最小構成 CPU・クーラー・メモリ1枚・電源・映像ケーブルだけの状態。原因を切り分けるときに戻す形(15ページ)
この手順書について: 図はすべて手描きの線画です(メーカーの写真や生成AIの画像は使っていません)。
内容の確認には、MSI・ASRock・ZALMANの公式資料を使いました。間違いを見つけたら教えてください。
自作PCを組み立ててみよう — 16 / 16
⑰ 部品を買う:この構成で使える候補(楽天) 広告について: この節のリンクは楽天アフィリエイト のリンクです。ここから購入されると当方に紹介料が入ります。紹介料の有無で並び順や説明を変えていません。
下の価格は 2026-09-22 時点 に楽天市場の検索で自動取得したものです(税込・1つの店の例)。価格と在庫は毎日変わります。注文前に必ず商品ページで確かめてください。 同じ型番でも店によって数千円違うことがあります。
各カテゴリの「条件」を満たしていれば、ほかの部品と組み合わせて使えます。★ が付いているものが、今回そろえた実物 です。
CPU 条件: AM4ソケット / 映像出力あり(末尾に G・GT が付くAPU)/ CPUクーラー付属のBOX品
グラフィックボードを付けないので、映像機能のないRyzen(5600・5700Xなど)を選ぶと画面が出ません。Ryzen 3200G/3400G は末尾にGが付いていても、B550のマザーボードでは使えません(MSI公式対応表)。また5000番台はマザーボードのBIOSが古いと起動しません(手順書13ページ)。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 Ryzen 5 5600GT BOX 今回使った型番。6コア12スレッド・65W。純正クーラー付属 25,720円ピーサイドキック 楽天市場店 楽天で見る Ryzen 5 5500GT BOX 5600GTの下位。6コア12スレッドで数千円安い。展示用途ならこれで足りる 19,800円ドスパラ楽天市場店 楽天で見る Ryzen 5 5600G BOX 5600GTのひとつ前。中身はほぼ同じ。在庫があれば安いことがある この日は適正価格の 出品が見つからず — Ryzen 3 4300G BOX 4コア8スレッドの入門。3D表示は重くなるが映像は出る 17,199円コンプモト 楽天市場店 楽天で見る Ryzen 5 PRO 4650G(バルク) 6コア12スレッド。最初のBIOSから対応しているので、BIOS更新用の予備にもなる(クーラーは別途) この日は適正価格の 出品が見つからず —
マザーボード 条件: AM4ソケット / MicroATX / DDR4 / 映像出力(HDMI)あり
AM5(Ryzen 7000以降)用のマザーボードは、今回のCPUもメモリも挿さりません。「DDR5対応」と書いてあるものは対象外です。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 MSI B550M-A PRO 今回使った型番。メモリ2本・M.2は1本。5600GTには BIOS 7C96v2B 以降が必要 6,580円Joshin web 家電とPCの大型専門店 楽天で見る ASRock B550M-HDV 同じB550のMicroATX。メモリ2本・M.2 1本・HDMI/DVI/D-Sub 11,840円サイノー楽天市場店 楽天で見る ASUS PRIME B550M-K メモリが4本ささる。2枚挿しのときは説明書の指定スロット(A2・B2)へ 16,154円BESTDO楽天市場店 楽天で見る GIGABYTE B550M DS3H メモリ4本・M.2 2本。CPU補助電源は8ピンなので4+4をそのまま挿せる 12,760円楽しいお買い物館 楽天で見る ASRock A520M-HDV いちばん安いAM4のMicroATX。PCIeは3.0どまりだが今回の用途では差が出ない 5,980円ドスパラ楽天市場店 楽天で見る
メモリ(DDR4・16GB×2) 条件: DDR4-3200(PC4-25600)/ 288ピンのデスクトップ用 / 16GB×2枚組
ノートPC用(SO-DIMM・260ピン)とDDR5は挿さりません。⚠ 2026年9月現在、楽天のDDR4メモリは品薄で相場より高い出品が目立ちます。他店・他サイトの価格も見てください。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 シリコンパワー DDR4-3200 32GB(16GB×2) 今回使った銘柄 34,980円RUSION 楽天市場店 楽天で見る Crucial DDR4-3200 32GB(16GB×2・デスクトップ用) マイクロン純正の定番。JEDEC定格3200なので設定なしでも3200で動く この日は適正価格の 出品が見つからず — SPD DDR4-3200 32GB(16GB×2・デスクトップ用) 永久保証をうたう国内流通品 33,930円SPD楽天市場店 楽天で見る TEAM DDR4-3200 32GB(16GB×2) 背の低いヒートシンクなし。大きめのCPUクーラーと当たりにくい 34,500円ストレージメディア 楽天で見る DDR4-3200 16GB×2(銘柄おまかせ・安い順) 規格が合っていればどの銘柄でも動く。安さ優先ならここから 19,845円selectable 楽天で見る
SSD(M.2 NVMe 1TB) 条件: M.2 2280(長さ80mm)/ NVMe / Key M / 1TB
「外付け」「ポータブル」と書かれたものは中に入れられません。M.2でもSATA接続の製品や、2242/2260の短い製品があります(挿さりますがネジ位置が変わります)。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 Lexar NM610 PRO 1TB 今回使った型番。PCIe 3.0×4・2280 21,800円ファストオンライン 楽天で見る Crucial P3 Plus 1TB PCIe 4.0対応。B550なら4.0の速度で動く。2280 23,980円SPD楽天市場店 楽天で見る Kingston NV3 1TB 国内代理店つきの安価モデル。PCIe 4.0・2280 21,880円BUBUSHOP 楽天で見る fanxiang 1TB(M.2 NVMe) 楽天でいちばん安い部類。5年保証をうたうが長期の実績は未知数 7,980円Fanxiang Japan楽天市場店 楽天で見る M.2 NVMe 1TB(銘柄おまかせ・安い順) 2280・NVMe・Key M であればこのマザーボードで使える 12,580円Fanxiang Japan楽天市場店 楽天で見る
電源ユニット 条件: ATX規格 / 500〜650W / 奥行き140mm前後(ZALMAN T3 PLUSの上限が140mm)/ 80PLUS Bronze以上
SFX(小型)電源はこのケースに付きません。奥行きが150mmを超えるものは、ドライブケージを外さないと入りません。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 ASRock PRO-650B 今回使った型番。奥行き140mm・120mmファン・ATX3.1・CPUケーブルは4+4 5,680円ツクモ 楽天市場店 楽天で見る 玄人志向 KRPW-BK650W/85+ 奥行き140mm。国内で入手しやすい定番 10,000円ドゥコマ 楽天で見る 玄人志向 KRPW-L5-600W 奥行き140mm・600W。いちばん安い国内流通の定番 4,521円ピーサイドキック 楽天市場店 楽天で見る Thermaltake Smart 600W 600Wで価格が安い。今回の構成(実測150W前後)には十分 5,500円じゃんぱら楽天市場店 楽天で見る ATX電源 650W(銘柄おまかせ) ATX規格・奥行き140mm前後・80PLUS表記があれば使える 6,430円パソコンパーツのアプライド 楽天で見る
PCケース 条件: MicroATX対応 / ATX電源が入る / 持ち運べる大きさ
Mini-ITX専用ケースにはこのマザーボードが入りません。電源の奥行きの上限(各製品の仕様)を必ず見てください。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 ZALMAN T3 PLUS 今回使った型番。120mmファン2基付属・ATX電源は140mmまで 3,580円ドスパラ楽天市場店 楽天で見る Thermaltake Versa H17 同価格帯の定番。電源は下置きで奥行きに余裕がある 4,150円ツクモ 楽天市場店 楽天で見る ZALMAN T8 T3 PLUSの兄弟機。作りが同じで配線のしかたが共通 3,302円PC4U 楽天市場店 楽天で見る SilverStone SST-PS13B MicroATXも入るミドルタワー。電源の奥行きに余裕がある 6,840円コジマ楽天市場店 楽天で見る MicroATX ミニタワー(銘柄おまかせ) 「MicroATX対応」「ATX電源対応」の2つが書いてあれば使える 4,240円PC4U 楽天市場店 楽天で見る
USB Wi-Fiアダプター(Bluetooth付き) 条件: USB接続 / Windows 11対応 / できればBluetoothも使えるもの
「ドライバー不要」の表記は出品者の説明で、挿すまで分かりません。会場で初めて使うのは避け、必ず自宅で試してください。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 WiFi5+Bluetooth5 アンテナ付き(今回と同等品) 今回買ったものと同じ系統。アンテナが立つタイプは電波が届きやすい 1,299円モズラボ 楽天で見る TP-Link Archer T3U Plus メーカー保証のある定番。Wi-Fi5・アンテナ付き(Bluetoothは非対応) 2,500円特価COM 楽天で見る TP-Link Archer TX20U Plus Wi-Fi6対応。会場のルーターが新しいときに速い 2,331円And.Uオンライン 楽天で見る Buffalo WI-U3-866DS 国内メーカーで日本語サポートあり 4,117円GR ONLINE STORE 楽天で見る エレコム WDC-X1201DU3-B 国内メーカー。Wi-Fi6対応 3,828円ケーズデンキ 楽天市場店 楽天で見る
キーボード 条件: USB有線(BIOS画面で確実に使える)
Bluetooth専用のキーボードはBIOS画面で反応しないことがあります。組み立て中は有線を1本用意してください。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 ロジクール K120 今回使った型番。USB有線・防滴 1,325円CheeringCharm 楽天市場店 楽天で見る エレコム TK-FCM108 薄型で置き場所を取らない。USB有線 1,683円ツクモ 楽天市場店 楽天で見る サンワサプライ SKB-L1 同価格帯。USB有線 1,188円楽天ビック(ビックカメラ×楽天) 楽天で見る Buffalo BSKBU100 国内メーカー。USB有線 1,040円あきばお〜楽天市場支店 楽天で見る USB有線キーボード(銘柄おまかせ・安い順) USB有線であればBIOS画面でも確実に使える 1,178円ヤマダ電機 楽天市場店 楽天で見る
マウス 条件: USB接続(有線)または USBレシーバー付きの無線
Bluetooth専用マウスは、Windowsを入れ終わるまで使えません。
候補 この構成で使える理由・ちがい 参考価格 リンク ★今回 ロジクール M220 今回使った型番。静音・USBレシーバー付き・単3電池1本 1,420円ロジクール 公式ストア 楽天で見る ロジクール M185 同じくレシーバー付きの定番。電池1本で長持ち 1,170円ロジクール 公式ストア 楽天で見る エレコム M-K5URBK(有線) 有線なので電池切れがない。展示で置きっぱなしにするならこちら 789円ISダイレクト楽天市場店 楽天で見る Buffalo BSMBU26SM(有線・静音) 静音スイッチ。来場者の前でも音が気にならない 1,100円Etocelect 楽天で見る ロジクール M650(静音・無線) 手になじむ大きさ。長時間の操作でも疲れにくい 3,009円ナチュアークSHOP 楽天市場店 楽天で見る
この表の作り方: 楽天市場の商品検索APIで型番ごとに検索し、中古・ジャンク・容量違いをまとめた出品を除いたうえで、妥当な価格帯に入る出品のうち安いものを1件ずつ選んでいます。生成スクリプトは fetch_rakuten_parts.py、候補の定義は parts_catalog.py です。